我が国で糖尿病の疑いが強い人が690万人に上り、更に糖尿病を否定できない
”予備軍”を含めると、何と約1400万人と推定されることが厚生省の「糖尿病実
態調査」で明らかになりました。この調査は昨年11月全国で20歳以上の5883
人を対象に調査されました。それによると糖尿病が強く疑われると判定された人
は、全体の8.2%(男性9.8%、女性7.2%)でした。糖尿病の疑いを否定でき
ない者まで含めると男性では30〜39歳で6%、40〜49歳で13%、50〜59歳
で24%を占めています。一方、女性では30〜39歳で5%、40〜49歳で13%、
50〜59歳で18%と、頻度にはそんなに男女差がなく、年齢が上昇するにつれて
高くなります。糖尿病の疑いが強い者は60歳代の男性が一番高く、17.3%に
上ります。また、糖尿病の疑いの強い人の52.7%が現在あるいは過去に太って
いた経験があり、糖尿病の予備軍でも37%が肥満していました。どうも日本人で
は太ってくると糖尿病になりやすいことが分かります。
糖尿病は血液に含まれるブドウ糖の量が異常に高くなる病気です。高血糖状態が
続くと体の重要な臓器に栄養を送っている血管に障害がおき、様々な病気が発生
します。例えば、脳卒中、心筋梗塞、腎臓障害など深刻な病気が発生します。
1996年の患者調査では、治療を受けていた糖尿病患者数は217万人で前年よ
り61万人も増加しています。糖尿病による網膜症で失明する人は、毎年約5000
人に上り、糖尿病による腎障害では、毎年約8000人が新たに血液透析を受けて
います。合併症では、その他に手足のしびれ感や、異常な痛みなどの神経障害が
多く見られます。血液の流れが悪くなると足の先が腐って来ることもあります。
感染に弱くなるのでオデキが出来やすく、肺結核が起こりやすくなります。
これらの病気を阻止するには、糖尿病を早期に発見して食事療法と運動療法によ
って標準体重になるまで減量して血糖コントロールするしかありません。
糖尿病の対策が難しいのは、自覚症状が出にくく本人が病気に気付かないという
点にあります。従来の尿糖検査では正常と言われていた人でも、血糖値を調べる
と異常の人がかなりいることが明らかになりました。そこで近い将来は一般健康診
断の項目の中に、血糖検査を入れる必要が出てくると思われます。
最近、疲れやすい、だるい、食べる量が多くなったり、ソフトドリンクを沢山飲む様
になった人は、是非血糖検査を受けて下さい。
日本では、糖尿病は贅沢病ではなく、今や国民病になったと思って下さい。 |