サイトマップ
今月のほっと情報

Vol.1 お酒のみに警告
Vol.2 コレステロール値の高い人へ
Vol.3 セックスが弱くなった人へ
Vol4. スポーツと突然死
Vol.5 タバコは有害か
Vol.6 花粉症の季節だ
Vol.7 腰痛の予防について
Vol.8 胃・十二指腸潰瘍の薬
Vol.9 40才代以上の10人に1人は糖尿病


VOL.3
セックスが弱くなった人へ
   高木 敏(消化器内科) 
 このごろ、セックスレスの夫婦が増えています。フィンランドの中年男性を調べたところ過去10年間で正常な精子形成能力をもつ男性の割合が56%から27%に激減してい
ました。また、デンマークの調査では1940年には1ml当たり平均1億1千万個あった精子の数が1990年には平均6千万個に半減していました。

 中年になるとセックスの回数は減ってきます。これは加齢とともに性的機能は落ちてくるのもだとごく当たり前に考えられてきました。しかし、それ以外にもどうもセックスを弱く している要因があることが最近分かって来ました。
 マンチェスター大学のベイカーとベリスは、15組の週1〜3回セックスするカップルを対象に研究調査を行いました。ただし、彼らには研究の詳しい目的については知らしていません。単にセックスとマスターベーションとで精子の数にどういう違いがあるかコンドームを使って調べると伝えておきました。

 その結果、精子の数は前回の射精からパートナーといかに一緒に過ごしたかの割合によって決まることが分かりました。例えば、前回の射精からほぼ100%一緒に過ごしていたとすると放出される精子の数は驚くほど少ないのです。だいたい2億個どまり、5千万個という少ない例もありました。ところが一緒に過ごした時間が10%にも満たないと精子の数はがぜん増加し、最低で4億数千万個、最高で6億5千万個に達しました。

 一方、マスターベーションでは精子の数とパートナーとの共有時間の割合との間には相関はありませんでした。なお、マスターベーションによる精子の数の減少はわずか3日で 回復します。

 夫婦や恋人同士がしばらく一緒にいない場合は、毎日一緒にべったりしている場合と比べ2〜3倍に精子の数が増えるのです。しばらく一緒にいないと新鮮で燃えた経験をあな たももっているでしょう。これで分かったと思いますが、精子の数が変化するのは男の繁殖戦略なのです。男性がパートナーと一緒に過ごす時間が少なくなると女性が浮気する危険 性は高まります。したがって、精子をたくさん射精する必要があります。

 また、この実験で男性はパートナーを変えると、つまり浮気をすると精子の数が増えることも分かりました。これも多くの子孫を残すための遺伝子の戦略なのです。奥さんとは うまく行かないと言っていた人が外国旅行から帰ると「いや先生、うまくできました」とニコニコしながら語る例があります。

 一般に女性の体内では射精された精子はわずか5日間しか生きられません。しかも、女性がいつ排卵するか察知できません(これは女性の戦略です)。したがって、いつも女性 の中の精子の数を一定しておく必要があります。そこで最後のセックスをしてからどのくらい一緒に過ごしたかを計算しながら精子の数が調整されます。

 一方、女性が浮気をすると無意識に排卵期に合わせようと働きます。つまり浮気相手の精子を優遇して妊娠させやすくするのです。男女の性の戦略はより多くの自己の遺伝子を 残すことにあるのです。

 セックスが弱くなったあなたが以上の事実から何かを学べば若さを取り戻すことができます。でもわたしは不倫をすすめているわけではありませんよ。もし、奥さんや恋人から 張り倒されても当方は一切責任は負いかねますのでご了承下さい。
文献:R,Baker:Sperm Wars.1996


このページの先頭へ戻る


Copyright(c) 2004 Shinmachi-clinic. All Rights Reserved.